前回、決算書が経営に使えるかどうかについてお伝えしました。
今回は儲けるための仕組みである、戦略日次決算の概要について解説します。
戦略日次決算とは、「会社の成果(MQ)を即時把握し、経営判断に役立てる仕組み」のことを言います。
会社の成果(MQ)を即時把握するとはどういうことでしょうか。
一般的に、会社の成果が分かるタイミングは、試算表や決算書が完成した段階です。
会社によって多少の違いあれど、月末・期末から早くても1週間、遅いと1ヵ月後というのが通常でしょう。
対する戦略日次決算は、即時で、すなわち今この瞬間に、どれだけの成果を上げているかが分かるのです。
そして、戦略日次決算では、難解な会計ルールは一切排除しているため、決算書を読む能力や分析する能力は一切必要ありません。
次に、経営判断に役立てるとはどういうことでしょうか。
経営判断は、現在地と目標のギャップを把握し、目標に向かうための最善のルートを決めることと言い換えることができます。
現在地は先述した通り、今この瞬間把握することができます。
戦略日次決算において、目標とのギャップは、「具体的に何をどれだけ行えば目標達成するのか」というのを、簡単に見定め、設定することができます。
これらが実現できるのは、実証済みの理論によってこの戦略日次決算の仕組みが構築されているからです。
戦略日次決算=基礎理論(MQ会計+TOC(制約理論))+心理学(選択理論心理学+ゲーミフィケーション)
最終的に戦略日次決算が目指すのは、「全員経営」の組織です。
会社に所属する全メンバーが、目的・目標に向かって主体的に行動し、その結果、達成する組織を創り上げる、これが戦略日次決算です。
次回は、戦略日次決算の基礎理論である、MQ会計とTOCについて見ていきます。