商品開発の流れ。求められるスキルも解説

自社の新商品を開発したり、既存商品を開発したりといった「商品開発」は、市場のニーズが多様化している現在において、難易度が高く、複雑なものになっています。

この記事では、経営者や経営幹部が知っておきたい、
商品開発の流れと求められるスキルについて解説を行います。

目次

商品開発の流れ

商品開発は大きく、次のような順番を経るのが一般的です。

  1. 市場分析
  2. 標的市場の設定
  3. 商品コンセプトの作成
  4. マーケティング戦略の作成
  5. 商品化

1.市場分析

商品開発を行う上で欠かせないのが、市場の分析です。

市場のニーズを把握し、どのような商品開発を行っていくかを判断するための材料集めを行います。
市場分析(外部環境の分析)の方法として、PEST分析があります。

PEST分析とは、
「Political/Legal(政治的、法律的)」、「Economical(経済的)」、「Social/Cultural(社会的、文化的)」、「Technological(技術的)」
という4つの側面から市場を把握するものです。

また、上記に加え、消費者や競争企業、産業の状況など、よりミクロな分野での情報収集も併せて行っていきます。

2.標的市場の設定

市場の分析を行った後は、いよいよ市場選びです。
自社の強みが生かせるという前提を意識しながら、標的市場を設定していきます。
設定するのに十分な情報がそろっていない場合は、市場分析に戻るのも有効です。

標的市場の設定には、STP分析が有効です。

S:セグメンテーション・・・どんな顧客が存在するかを分類する。

T:ターゲティング・・・分類された顧客のうち、誰に売るかを決める。

P:ポジショニング・・・競合を見て、自社の立ち位置、商品を決定する。

3.商品コンセプトの作成

次は、商品コンセプトを具体的に決めていきます。

顧客が自社の商品を買う理由は何なのか、市場における価値はどのようなものかを、明確に言語化していく段階です。
自社の理念、ビジョンと照らし合わせると、一貫性が出ますので有効です。

4.マーケティング戦略の作成

決まったコンセプトをもとに、マーケティング戦略の基本骨格を固めていきます。

重要なポイントは、採算が取れるかという点です。
具体的には、予想売上高、利益、原価など、ベストケース・ワーストケースも考慮しながらシミュレーションを行い、検証をしていきます。
会計は一般的に難しいと思われがちですが、実践会計という考え方を使えば誰でも簡単に戦略を作ることができます。

5.商品化

いよいよ最後が商品化です。

テストマーケティングも有効な手段ですが、競合他社に新商品を見せるリスクがあるというのも、考慮に入れましょう。市場への導入後は、戦略と比較しながら検証を行い、必要に応じて戦略の再設計も併せて行っていきます。
以上が商品開発の大きな流れです。

商品開発に求められるスキル

次に、商品開発を行う上で大切なスキルについて解説します。
大きく次のようなスキルが挙げられます。

  1. 情報を見る目
  2. 戦略を作る力
  3. 軌道修正力

1.情報を見る目

商品開発の流れの中で、市場分析がありました。
市場分析では、自社・他社・市場など幅広い情報に目を向けることが必要になります。情報をとらえる力は、まさに市場分析の力の根本といえます。

2.戦略を作る力

ゴールから逆算した戦略を作る力が求められます。
自社の割くことができるリソースを考慮したうえで、成果を最大化するような戦略を作っていく力とも言えます。

3.軌道修正力

当初に作成した戦略通りに進むということは、実際にはめったにないものです。
よって、状況に応じて柔軟に戦略の軌道修正を行う能力が求められます。
経営者や経営幹部が知っておきたい、商品開発の流れと求められるスキルについて、解説いたしました。

ぜひ皆さんもこのようなスキルを高め、商品開発に活かしてください。

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